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国鉄金八線

越中八尾駅:2003年10月11日撮影

JR越中八尾駅
(2003年10月11日撮影)

まえがき

金八線は、高山本線・越中八尾駅より、城端線福光駅を経て、金沢までの国鉄予定線です。
氷見線と異なり、国鉄としての具体的な建設の動きはありませんでしたが、加越能高速鉄道計画にも大きな影響を与えた予定線です。。

概要

区間(主な経由地) 越中八尾−福光−金沢

MAP

MAP

建設計画線通過地を予想したものを赤色太線線で示す。
黒線は現在のJR各線、青線と青緑線は当時存在した私鉄線。
比較のため加越能高速鉄道計画線を赤細線で示す。

解説

鉄道敷設法別表六十五「富山県八尾ヨリ福光ヲ経テ石川県金沢附近ニ至ル鉄道」であります。

古くから富山県砺波地方は金沢との結びつきが強く、地元からの金沢への鉄道敷設の要望は強いものがありました。
本サイトの「加越能高速鉄道計画」でも触れているとおり、民間による建設計画が古くからあり、国としてもそれに答えた形と言えるでしょうか。
砺波地方からさらに山を越えて八尾を起点としたのは、国鉄高山線と接続し中京方面と金沢を結ぶ路線という性格もあったからでしょう。

しかし氷見線延伸と異なり、建設への動きはあまりなかったようです。
当時は富山地鉄グループによる加越能高速鉄道計画が先行していましたから、二重投資になってしまうことを避けたのでしょうか。

現在の名残

こういう地方の予定線の沿線自治体は、国に対して早期に計画を進めて貰うべく、「●×整備促進期成同盟会」というような会合を開いてシュプレヒ コールをあげたりします。

金八線計画が大正時代に持ち上がったとき、御当地でもご多分に漏れず、期成同盟会が組織されました。国鉄民営化により鉄道敷設法が廃止され、金 八線計画が完全に消滅した今、そういう期成同盟会もとっくに解散していると思いきや・・・

形をかえてはいますが、いまでも存在するのです。
ズバリ「金八線総合開発整備促進期成同盟会」がそれで、富山石川両県の、かつての金八線沿線自治体二市七町六村で構成し、会長は金沢市長がつとめ ていて、関係市町村長や県会議員や国会議員が出席した総会が、毎年8月に開かれているそうです。
現在の会の目的は、富山石川両県の県境付近の道路網の整備促進を求めることを目的としていて、国道整備促進とか金沢福光連絡道路整備促進などを要 望しているようです。

さすがに、今更鉄道を求めては居ませんが、会の名称が「金八線・・・」ですから、それを知らない人にとっては何の会なのかさっぱりわからないで すね(^^;)

金八線計画に端を発した期成同盟会であるからこそ、この名称に、金八線によって地域の将来を夢見た先人達の思いを今に伝えるために、残している のでしょうか。

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